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創作まとめ

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ページを簡単に

整理しました。
まだ改造したいところ、整理したいページがあるので、
ちまちま続けていきたいと思います。

・学生戦争は、もうおそらく「学生戦争」という
企画としては書かないと思うので、内容を変えたい。
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【ソラノト】01.はじまり

ソラノト1話目。ながいあらすじのような、下書きのような。
ソラと能登の出会いと、はじまりと。







5月。高校生活に慣れ始めた頃、ソラは日直を終えて帰ろうと、今はもう使われていない、ゴミ置場と化している焼却炉のある裏門へ向かった。正門よりも、そちらから出た方が家まで遠回りにならないことを覚えてから、ソラはしばしばそちらから出ていくことにしている。部活動に励む生徒たちの声を聞きながら、黒い鉄格子がわずかに開けられている裏門を抜けた。しかし、門を出たはずなのに目の前には校舎が見えた。ソラは校内に立っていた。振り返ると裏門はなくただの壁になっていたので、不思議に思いながら再び裏門へ向かう。
しかし先ほどまで居た部活動をする生徒たちの姿は無く、嫌に静かな様子だった。
裏門へ着くと、先ほどとは異なり、鍵がかかっていて出られない。しかたなく正門へ向かうと、こちらもまた門が閉まっている。不審に思いながら校舎内へ入るソラだったが、人の姿も声も無い。やがて職員室にたどり着き、扉を開けた瞬間、黒くて泥々した巨大な化物に遭遇する。
驚き慌てて逃げだすソラ。その後を追うように黒い化物は追ってくる。ソラよりも速い速度で追ってくる化物に怯え、霧中で階段を駆け上がり、屋上の扉を開く。
屋上の端まで逃げたが、扉の前には既に化物が居る。駄目だ、もう逃げられないーーと、思った瞬間、空から白髪の少年が、黒い化物の上からかかと落としをくらわした。
怯む化物に、少年は軽快に殴り蹴り、黒い泥々が次第に小さくなってゆくと、それは人の姿になっていた。
白髪の少年は完全に人の姿をしていた其れを抱え、ソラが入ってきた屋上の入り口を開く。勢い良く風が吹き付けてきた。
少年はその扉の向こうへ人を放り投げて、激しい音と共に扉をしめ、鍵をかけた。
その様子を唖然として眺めているしかなかったソラへ、少年は話しかける。
「お前、どうやってココへ入ってきたんだ?」
「お前、もしかして"扉"なのか?」
「丁度いい!俺は"扉"を探してたんだ!」
お前の名前は?この学校の生徒だな?と質問責めにされ、とっさに答えてしまうソラ。
「うん、わかった。それじゃとりあえず、今日は気を付けて帰れよ」
ソラは気が付いたら校外の裏門の外で立ち尽くしていた。

きっと嫌な夢だったのだ、変な妄想だったのだと自分に言い聞かせて帰宅するが、翌日になり、ソラが登校すると、昨日の少年が教室へ訪ねてきた。

「俺はノト!よろしくな、ソラ!!」

【side_gan】連れて行かれた場所は、深い森の奥だった。

連れて行かれた場所は、深い森の奥だった。


ガンはクモに導かれ、共に森の中を歩いていた。陽が当たらない森は薄暗く、肌にまとわりつくような湿気を帯びている。
あの荒廃が進む瓦礫の街を通り過ぎた後の深い緑は、ガンには眩しいほど鮮やかに見えた。露に濡れた葉、彫刻のような幹。それらは暗闇にぼんやりと佇み、しかしどこか幻想的に、在るべき姿のままで、そこに存在していた。

「あの街で、生きている人を探していたんだ」

突然、前を歩くクモがぽつりと呟いた。

「きみは、必ず生きていると信じていたよ。だって、ぼくが生きているのだから」

それが当たり前で、自然の摂理だとでもいうような言い方だった。
一体、何を根拠にそのように話すのか、ガンにはわからない。しかし問う気もなかった。
ガンは地面に嫌な水気を感じながら、慣れた足取りで前へ進むクモに習い、時折手を付きながら進んでゆく。剥き出しの巨木の根に足をかけて踏み込んだ時、苔に足を取られ滑り、左へ倒れるように体勢が崩れた。とっさに左腕を出せば少しはバランスが取れただろう。しかし、ガンは勢いよく地面に倒れた。
音に気付いたクモが振り返り、ガンの元へ駆け寄る。

「大丈夫!?」

その顔は青ざめていた。今にもガンが死の危険に晒されているような慌て方だった。ガンは泥の付いた顔を右手で拭う。

「ごめん、少し早く歩きすぎたね…」

そっとクモの手が左肩に触れた。
ガンは自分の左腕が在るべき箇所に視線を移す。
彼には、左腕が無かった。

あの瓦礫の中から掴まれた時は右手に全ての意識があったせいなのか、左の肩から先が無いことがわからなかった。引き上げられた瓦礫の山を下りようとクモの後を追って歩き出した時、うまくバランスがとれずに前屈みに倒れそうになり、ようやく左腕が無いことに気付いた。
あまりに自然だった。痛みも違和感もなかった為、記憶をなくす前から無かったのかと思ったが、過去を知るはずのクモが驚き青ざめて居るのを見て、異常であることを知ったのだった。

ガンはクモに右手を引かれて立ち上がる。再び森の奥へ進んで行くと、草が鬱蒼と生い茂る中、唐突に地面が開けた場所に出た。側には大きな洞穴がある。

クモが足を止めた。どうやらここが彼の住処らしい。付近には焚き木をしたような跡が残っていた。

「しばらくはここに居て、時々、街へ行こう。きみが、なにか思い出せるものが、見つかるかもしれないから」

あの廃墟の街に何があるのか。何が残っているのか。その残骸は己を示すものだろうか。せめて失われた自分の記憶が、あの街以上に絶望的なものでない事を願った。
ぼんやりと洞窟の中を眺めていると、木の実や果実がまとめて置かれている場所があった。
自由に食べていいからね。そう言い残して、クモは更に奥へと姿を消した。
ガンは積み上がっていた食料の中から拳ほどの赤い実を手に取り、齧る。瞬時にひどい味が口の中に広がったので、ほぼ反射的に、全て吐き出した。

2016.2.14.

***

花緑青の設定に『字が綺麗』が追加されました.

その反面、黄櫨染の字は汚い(荒い?)。そして書類が伝わらなかったりすることが多々あるのでいちいち代筆してたりして。書簡とか指示書とか代筆できるものはとことん。

まとめると、
黄櫨染の字は荒い、太い、汚い。
花緑青の字は揃ってて細くてしっかりして読みやすい。
韓紅の字は丸くてクセがあって華奢。典型的女の子の手紙文字。


【今の所のうちの学戦子のふわっとした生い立ち設定】
黄櫨染は一般家庭で父子家庭。兄弟あり。男所帯。
花緑青は良い所のお坊ちゃん。兄妹が居そうな気がする。
韓紅は戦争孤児。

ふわっと考えていたのは、花緑青は(黒軍にしては)良い所の出身で、両親も完璧黒軍主義の家系という感じです


シキとスズと世界のこと

◎ざっくり世界観
いわゆるファンタジー世界。魔法も科学も発展中。
人間から妖精から亜人からなにからなにまである。
現在はロナンとノトコの宗教戦争が勃発中だとか。

★ロナニハハ 
この世界で特別な力を持つと言われているの力のひとつ。また、それを持つ者。
嘗て支配者が持った力と伝えられている。

「ロナンの民」
ロナニハハを信仰する者 
「ロナンの呪い」
ロナニハハの力の影響を受け、身体の一部に黒い蔦のような模様が現れること。
数日に一度、その模様の個所に縛られるような激痛が走る。多くの者は、身体の半分以上が模様に覆われれば死に至る。
ロナンの末裔であれば、この呪いを治療(吸収する)ことができる。
「ロナンの末裔」
ロナンの呪いを受けて身体の半分以上が模様に覆われたもの者はロナンの末裔として「ロナニハハ」の名を受け継ぐ。 
ロナンの末裔となれば、ロナニハハの強い魔力によってあらゆる攻撃・回復魔法を扱えるほか、他者の体からロナンの力を吸収できる特別な治癒能力を得る。しかし魔法を使ったり、治療を行うとロナンの呪いは進行する。模様は常に植物のように変化している。
しかし強すぎる力のあまり、この世界の多くの人々には恐れられている。
 

★ノトコ 
この世界で特別な力を持つと言われているの力のひとつ。また、それを持つ者。
「ノトコの民」
ノトコを信仰する者。ロナニハハを消滅させんとする過激派が多く、信仰心も強い。 
「ノトコの末裔」
身体が透けるように白く、体は弱い。しかし知力が非常に高く、国王など位の高い地位につくことが多い。 
ロナニハハに対抗できるほどの魔力を持つ。

★リドリメ
この世界の言い伝え・伝説・おとぎ話といわれている存在。
ロナニハハ・ノコトの力の影響を全く受けない、抗体を持つ特殊体質・突然変異。
その身体の血肉すべてがあらゆる病を治す万能薬と言われている。
本当に実在するのかはわかっていない。
緑色の目をしている、という特徴があるらしいが、
唯一見分ける方法として、ロナニハハやノトコの力をリドリメに当てるか、
もしくはその瞳を月の光に当てると、青や金の混じった宝石のような不思議な色に変化する、らしい。




◆シキ・ユフィルト
目つきがとても悪い、緑眼・緑髪をもつ長身の男。
もともとはあるノトコの民の国の兵士だったが、対立国との戦争に敗れ、瀕死になっていた所をスズに助けられた。
スズがロナンの末裔だと気付いても、恩を返すといって半ば無理やり彼の旅に同行する。ぶっちゃけ一目惚れ。スズの為なら死をも厭わないロナ至上主義。25歳で一人称は「俺」。しっかりしているが少し荒っぽいところがある。
普段はフードのついた黒いローブを羽織っている。ローブの中は動きやすい質素な身なりをしている。
元々兵士であったこともあり、武器を持たないスズの護衛として腰には長剣を携えている。


◆スズ・ロナニハハ 
ロナニハハを継いだ者。黒髪で黒肌、黒い瞳をもつ、両性具無の人間。身体を覆うように、下半身から左腕、左頬にかけて植物の蔦のような刻印がある。
ロナニハハに侵された呪いへの強い治癒能力を持つ。
男として育てられたにも関わらず容姿は美しく女性のよう。
幼少期、はぐれ者が集う山賊のもとで育てられ、その時、主に山賊長から色々教えこまれた。
ロナニハハに侵された者を治療する独り旅をしていたが現在はシキと2人旅。
現在28歳で一人称は私。落ち着いているが少し天然の人。
普段はフードのついた黒いローブを羽織っている。武器は持っていないが、ロナニハハの魔法が使えるのでなんとかなる(と、本人は思っている)